ヴェネツィア国際映画祭ラインナップ(後編)

2021年07月29日
『Spencer』
『Spencer』

『La Caja』 監督:ロレンソ・ビガス

2015年に『彼方から From After』で金獅子賞を獲ったロレンソ・ビガス監督の最新作です。ストーリーを見るに社会派な内容のようで一筋縄ではいかなそうですね。

『Freaks Out』 監督:ガブリエーレ・ミネッティ

『皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」』イタリア・アカデミー賞7冠に輝いたガブリエーレ・ミネッティの新作がコンペ入りです。第二次大戦で攻撃されたローマを舞台にサーカスを主人公にした喜劇、といった所でしょうか。ビジュアルも既に公開されていて、期待できそうです。

『Il Buco』 監督: ミケランジェロ・フラマルティーノ

『Le quattro volte』がカンヌ映画祭に出品された新鋭がコンペ入りです。1961年の洞窟探検隊の物語と言うことで、実話なのでしょうか?

『Sundown』 監督:ミシェル・フランコ

『或る終焉』『母という名の女』で知られるミシェル・フランコ最新作です。今まではカンヌ中心でしたがヴェネツィアには初出品となります。裕福な男が休暇を過ごす間、彼の人生を回想するという物語のようです。キャストにはシャルロット・ゲンズブール、ティム・ロスが名を連ねています。

『Captain Volkonogov Escaped』 監督:ナタリア・メルクロワ, アレクセイ・チュポフ

『The Man Who Surprised Everyone』がオリゾンテ部門に出品されたロシアの監督コンビのようです。ソ連での1938年の迫害を背景とした政治スリラーとのことです。

『Un Autre Monde』 監督:ステファヌ・ブリゼ

『ティエリー・トグルドーの憂鬱』『女の一生』などで知られるステファヌ・ブリゼ監督最新作です。内容は明らかになっていませんが、サンドリーヌ・キルベラン、ヴァンサン・ランドンが出演しているようです。

『Leave No Traces』 監督:ヤン・P・マトゥシンスキ

2016年の『Ostatnia rodzina』がロカルノ映画祭に出品され国内でも多くの賞を受賞したポーランドの監督のようです。日本での公開作はありません。1983年のポーランドを舞台に、当局による抑圧を描いた社会派作品とのことです。

『Qui Rido Io』 監督:マリオ・マルトーネ

イタリア・アカデミー賞では5回の監督賞ノミネートを受けているイタリアの巨匠マリオ・マルトーネの最新作です。ヴェネツィア映画祭には常連ながら意外にも主要賞に絡んだことはあまりなく、今回こそはという思いもあるかもしれませんね。

『On the Job: The Missing 8』 監督:エリック・マッティ

カンヌ映画祭監督週間に出品された『牢獄処刑人』の続編のようですね。シッチェスに出品されていることからジャンル映画からのコンペ参入ということになるでしょうか。フィリピンの新鋭監督がどのように評価されるか楽しみですね。

『Spencer』 監督:パブロ・ラライン

『NO』や『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』など最近はハリウッドでの活躍も著しいパブロ・ラライン監督がダイアナ妃を描いたドラマです。ダイアナ妃に分するクリステン・スチュワートのビジュアルがそっくりだと話題になっていましたよね。アカデミー賞では実在の人物を演じるとオスカーに近づくとのジンクスがあり、クリステン・スチュワートの演技次第では参戦も考えられますね。


全体を通してみるとやはり欧米が多い気がしますね。特に東アジアの作品がないのは残念です。

『Freaks Out』
『Freaks Out』